言わずと知れたDAIWAが誇るベイトリールのフラッグシップモデル‘‘スティーズ‘‘。
初代スティーズ103Hは2006年に誕生し、当時はその驚愕の軽量さ(自重155g)をもって世界中を驚かせました。
それから10年。
2016年、初代スティーズ誕生から10年という節目の年に、満を持してダイワが世に送り出したのが、‘‘ターンアラウンド式TWS‘‘と‘‘SVスプール‘‘を同時採用し、フルモデルチェンジを果たした‘‘16 STEEZ SV TW‘‘です。
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Aさん「ねぇねぇ聞いた?スティーズSV TWのメーカー希望価格。」
Bさん「聞いたわよ~、58.800円だってね~。」
Aさん「そうなのよ~、高いわよね~。」
Bさん「実売価格でも5万円は超えるんじゃないかしら。」
Aさん「そうよ、きっとそうよ~。」
Bさん「ほんと何考えてるのかしらね~ダイワさん。」
Aさん「ほんとよ~うちのダンナの稼ぎなんて月に〇〇なんだから。」
Bさん「買えないわよね~。」
Aさん「買えないわよ~。」
私「はい、私も高くて買えません。だからタトゥーラSV TWを買おうかと思います。」
最近の私といえば、いつも頭の中はリールの事ばかり。
先日購入した‘‘陸っぱりの1本‘‘、または‘‘カヤックフィッシングの1本‘‘こと、‘‘ダイワ ブラックレーベルプラス 661M/MLFB‘‘に合わせるベイトリールを探していたんです。
ダイワ党な私は当然のように、ダイワのリールの中から選ぶことに。
そうすると出てくる出てくる「スティーズSV TW最高にいいよ」という世間の声。
でも5万円超なんでしょ?とちょっと前まで、私なんかにダイワのフラグシップモデルなんか買えるはずはない、と思って真剣に17タトゥーラSV TWの購入を検討していたのですが、釣具屋で実物をさわってみるとタトゥーラはなんとなくしっくり来ず、それならばとジリオンSV TWをさわってみるも大きな違いは体感できず、何気なくショーケースから出してもらったスティーズSV TW。
いや~素晴しい。
とてもコンパクトに造られたボディーは私の小さい手の中にもすっぽりと収まってくれ、その質感はフラッグシップモデル‘‘スティーズ‘‘の名に恥じない高級感があり、ハンドルを回してみるとまるでただ手首をくるくると回しているだけかと錯覚するほどの軽やかさ。
あまりに手の中ににすっぽりと収まってくれるものだから、思わずそのまま手をポケットに突っ込んでみようか、という衝動に駆られたほどです。
ま~そこは大人ですからちゃんと買いましたけどね。
そうなんです。
買いました。
スティーズSV TW 1016SV-SH購入
巻き物からワームまで、陸っぱりからカヤックでのバスフィッシングまでを1台のリールで全部こなしたい!と選んだギア比はSH/スーパーハイギア(7.1)です。
最後の最後までH/ハイギア(6.3)と悩んだのですが、踏ん張りが利かないカヤックフィッシングでのアワセを考えると、通常のアワセに加えて巻きアワセも利くように、とSHにしてみました。
カヤックフィッシングではアワセを入れた瞬間、カヤックが魚の方に少し引っ張られるので、がっつりアワセないとよくバレます。
※もちろん私の未熟さも相まっております。
スペック
気になるスペックは簡単にこんな感じ。
- ギヤー比/7.1:1
- 巻き取り長さ/75cm
- 最大ドラグ力/5kg
- 標準自重/160g
- ボールベアリング/12
- ローラーベアリング/1
- 標準糸巻量14lb/45-90m
- 標準糸巻量16lb/40-80m
そしてちょっと嬉しいのが‘‘ソルト対応‘‘です。
もっと詳しい機能やスペックについては、メーカーサイトなり詳しい方のブログなりでご確認ください。
スプール重量
私がちょっと気になったのはスティーズSV TWのスプール重量。
スプール径34mmでG1ジェラルミン製だということはメーカーサイトで確認できたのですが、スプール重量についての記載がありませんでした。
ネットを漁ってみると‘‘3gのルアーを快適に投げることができる‘‘という噂のスティーズSV TW。さぞかし軽いスプールなんだろうな、と期待しております。
STEEZ 1016SV G1 REALFOURスプールの心臓部です。
量ってみると11.6g。
あれっ、そんなに「軽いー!!」というわけではありませんね。
以前、上の記事で量ったアブのパワークランク5よりも1.5g重たいという結果でした。
パワークランクで3gのルアーは快適にキャストすることはできませんので、スプール重量だけが全てではない、ということですね分かりますダイワさん。
スティーズSV TWでベイトフィネス
早速の試し投げに行ってきました。
どれだけ軽いルアーを快適に投げることができるのか、とても興味があります。
仕事の合間に2時間ほど時間をつくり、いつもの下江津湖へ出撃です。
※ここからはハンドル1回転/飛距離70cmとして計算しています。
タックルとその日の状況
リールは当然のごとく‘‘STEEZ SV TW 1016SV-SH L‘‘。
ロッドはもちろん‘‘BL+ 661M/MLFB‘‘。
これで私も気分は‘‘陸っぱりのプリンス‘‘です!
※すいません、調子に乗って本当にすいません。
ラインは‘‘シーガー R18 フロロリミテッド10lb‘‘を約50m巻きました。
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本当はオールマイティーに使うために12lbを巻きたかったのですが、家に10lbの新品が眠っていたのでこの号数です。ま~信頼と実績のクレハR18ですし、多少のことではラインブレイクしないので問題ないでしょう。
そしてこの日はそこそこ強い向かい風でした。
シマノ スプーン 5g
まず投げてみたのは名称不明、いつから私のタックルボックスに入っていたのかも不明なシマノのスプーンです。
まずはブレーキ調整がてらに数回キャストします。
とりあえずダイヤル10→ルアーが水面に突き刺さる。
ならばダイヤル8→失速感が凄い。
ということはダイヤル5→そこそこ飛ぶけど驚くほどではない。
えーいままよ!ダイヤル3→めちゃくちゃ飛ぶ!
ダイヤル3では若干スプーからラインが浮きますが、軽くサミングしてやるとバックラッシュは皆無で、なんとハンドル52回転=36.5mも飛びます。
ダイヤル4にすると驚くべきことに、そこそこの向かい風の中でも着水時のサミング意外は全く必要なし!それでいてハンドル45回転=31.5mも飛びます。
DUO GAMBREL 3.5g
お次はもう少し軽いスプーンを投げてみます。
ブレーキはそのままダイヤル4で投げてみます。
そうするとハンドル52回転、これも着水時意外のサミングは全く必要としません。
あれっシマノのスプーンより軽いのにギャンブレルの方が飛ぶぞ!
ダイヤル4ではハンドル52回転=36.5m。
ダイヤル3にすると若干ラインは浮くもののハンドル57回=40mです。
ギャンブレル自体が飛距離が出やすいような形状をしているのでしょうか?
DUO GAMBREL 5g
そういうことならシマノのスプーンと同じ、5gのギャンブレルを投げてみます。
ブレーキはダイヤル4に戻してキャスト。
軽く投げてハンドル65回転=45.5m。
まずい!思いっきり投げたら巻いたラインが全部出きってしまう!
そんな恐怖に囚われてしまい、軽くしか投げれなかったので実質計測不能です。
ギャンブレルが余計に飛ぶのか?シマノのスプーンが飛ばないだけなのか?同じスプーンでもこれほどまでに距離に差が出るとは、とても勉強になりました。
DAIWA PETIT PEANUT 4g(多分)
ここからハードルアーを投げてみます。
そこそこの向かい風の中で軽いプラグはきついだろうな~、と思いつつダイヤル4で投げてみると、若干ラインは浮きますがハンドル35回転=24.5m。
あれ、実践で使える範囲じゃね?
驚きです、トラウトロッドのように曲がる竿ではないBL+661M/MLFBで、通常であれば「投げてみよう」とすら思わないであろう、こんな小さいルアーが約25mも飛びました。
凄くないですか!?25mプールの端から投げて対岸に届く飛距離ですよ!
ブレーキをダイヤル5にすると、スプーンより空気抵抗が相当大きいハードルアーでも着水時サミング意外は全く必要とせず、且つバックラッシュもゼロです。
ちなみにブレーキ5でハンドル33回転=23m、これも実釣可能レベルです。
EVERGREEN ULTRA SLEDGE C.B.S 5.5g
もう少し風の抵抗を受けやすいルアーをキャストしてみます。
ブレーキをダイヤル5のままキャストするとハンドル30回転=21m。
実釣で使用可能な飛距離ですがラインが若干浮くので軽いサミングが必要です。
そんなの全然ストレスフリーバーサタイルじゃない!ということでブレーキをダイヤル6にするとこれも着水時サミング意外はノーサミングでオッケー、そこそこの向かい風の中で風の抵抗を受けやすいシャッドにも関わらずですよ。
素晴しい、そんなダイヤル6ではハンドル25回転=17.5mです。
ただブレーキ6だとさすがに‘‘マグネットが効いてる感‘‘を感じましたので、風が強くない日にブレーキダイヤル5で投げるのが快適かと思います。
CORMORAN VIVA SPINBIAS 5g
(子)バスがあまりに釣れるものだからと、私の人生で初の‘‘釣れ過ぎるから封印したルアー‘‘です。
これはマジで釣れます、そして何でも釣れます。
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ブレーキはダイヤル4で安定してハンドル45回転=31.5m飛んでくれます。
平日の昼間、周りにライバルは居ないので釣れてくれないかな~、としばらく投げてみたのですがドラマは起きず!
無念です。
Megabass X-55 GREATHUNTING 3.4g
最後に私が持つ中で最軽量のハードルアーを投げてみます。
ブレーキダイヤル5でフルキャストするとハンドル26回転=18m、ギリギリ使える範囲か?と飛距離だけ見ると思いますが、さすがに狙った場所にルアーが投げれません。
試しにピッチングで投げてみるとハンドル19回転=13mで、これも狙った場所にルアーが入りません。
向かい風がどうこうではなく、単純にルアーが軽過ぎて投げ辛い感じなので、もうこのタックルでこのルアーを投げることはないでしょう。
ただ、向かい風の中でもダイヤル5であれば、当然トラブルレスでした。
投げてみた感想
投げてみた感想をあげてみると、
- 低弾道でルアーが飛ぶ
- 巻き心地が異常に軽い
- 手が小さい私でもしっかりパーミングできる
- とにかく飛ぶ
- 本当にバックラッシュしない
- キャストが上手くなった気がする
こんな感じでしょうか。
①低弾道でルアーが飛ぶ
これははサイドキャストでもピッチングでも同様です。今回は試していませんが、スキッピングもかなり簡単できるのではないでしょうか。
②巻き心地が異常に軽い
釣具屋でさわってみた時の感動そのままでした。中古で手に入れた古いカルカッタコンクエストですら「巻きが軽いわ~」と巻いていた私にとっては、異次元の巻き心地の軽さでした。
③手が小さい私でもしっかりパーミングできる
これも釣具屋でさわってみた時に感じたまま、そこらへんの可愛い子ちゃん並に本当に手が小さい私でも、しっかりとパーミングすることができます。
④とにかく飛ぶ
普通、5gのスプーンをフルキャストするのに「心配だからラインを75m巻いておこう」とか考えないですよね?でもね、スティーズSV TWではそれが必要だったんです。
⑤本当にバックラッシュしない
今回はそこそこ強い向かい風の中での試し投げでしたので、普通は軽いプラグなんか投げてたらそこそこバックラッシュしても良さそうなものですよね?それが全くないから驚きでした。今回私が「着水時のサミング意外必要ない」として設定したブレーキ値であれば、着水時ですらシビアなサミングは不要です。もう1ダイヤルブレーキを強くしてやれば着水時のサミングも必要ないんじゃないかな?
⑥キャストが上手くなった気がする
これが一番投げてて感動したし、純粋に楽しかったです。
目の前に目立つ杭などが無かったので、
こんな感じで流れてくる水草をピッチングで狙うと、
難なく拾えてしまいます。
普通にバス釣りがうまい方からすると「それがどうした?」みたいな話ですが、釣りが下手な私にしてみればこれは大きな成長です。
この記事で紹介した‘‘簡単にキャストがうまくなるトレーニング‘‘の効果も実感できました。
スティーズSV TWまとめ
スティーズSV TWは凄い×2とは聞いていましたが、まさかこれほどまでに凄いとは、良い意味で予想を大きく裏切ってくれました。
これまでは別途所有中のベイトフィネスタックル、‘‘オリムピック ヴィゴーレ GVIC-65L/BF‘‘と、‘‘アブガルシア Revo ALC-BF7‘‘の組み合わせが、最も軽いルアーを投げやすいんだと思っていましたが、今回使用したタックルの方が遥かに投げやすかったのにビックリしています。
軽いルアーでこれだけ飛ぶなら、レギュラーサイズのルアーの飛距離もなかり期待できますね。これからもっと使い込んでいってみたいと思います。
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