今回はダイワの17スティーズA TWの実釣インプレです。
凄いすごいとは聞いていましたが、まさかこれ程までに凄いベイトリールだったとは、、、。
最近仕事が忙しかったせいでなかなか釣りに行けていなかった鬱憤を晴らすため、台風直前にもかかわらず熊本市の江津湖へブラックバス狙いで出撃しました。
目次
この日のフィールド状況
2017年8月6日(日)
最近テレビで話題の台風5号が熊本県に接近中で、夜遅くが再接近とのこと。
暴風警報発令中です。
今回は9:00スタート、降水確率40~50%とありますが、結局帰るまで降りませんでした。
強風によって水面が大きく波立ち、岸壁にバチャバチャと打ち寄せています。
風に吹かれる草の角度から見て取れる通り、沖から岸に向かって吹くオンショアの風です。
そう、完全な向かい風(しかも強風)の中での釣りでした。
使用タックルとルアー
強風の中での釣りだったので、重めのルアーを投げるため強めのタックルで挑みました。
リールは今回の主役、ダイワの誇るハイエンド機スティーズA TW1016HLです。
同じくダイワの16スティーズSV TWを先に買ってしばらく使用しているのですが、そのあまりの使いやすさに感動して17スティーズA TWもどんなものかと気になって気になって仕方なくなり、ついつい買ってしまいました。
ロッドはエバーグリーンのテムジン TMJC-70XH アマゾンフリップ。
かつてイマカツ氏が対アマゾン釣行のために製作したエキストラヘビーなロッドですが、肝心のアマゾンでは力不足だったそうですね。
しかしそこはさずがエバーグリーンの竿、対アマゾン用ではありませんが、軽めのプラグからジョイクロまで投げれて、巻きも撃ちもなんでもこなすヘビーバーサタイルなロッドとして広く世間に受け入れられることになった名竿です。
見た目のマッチングはなかなかではないでしょうか。
アマゾンフリップのスパイラルガイドが「俺の竿いいだろ、普通の竿とはひと味違うんだぜ」感があって、私の中にある僅かな厨二心をくすぐってくれます。
選んだルアーは重めのもの。
OSPからはヤマト(28g)、ハイピッチャー(28g)、ベントミノー130F(20g)。
エバーグリーンからはクラッチヒッター(12.5g)、シャワーブローズショーティー(16.3g)、コンバットクランクTC-60(18.5g)、ワンズバグ(9.8g)。
ジャッカルのポンパドールJr(18g)。
あとは、
以前ブログで紹介したフィッシュアローのハドルミノーハード85があまりにも釣れるもんだから、
と追加で購入したハドルジャック105SS。
これはスローシンキングで15gです。
それと、
同じくフィッシュアローのシャッドテールワーム、フラッシュJシャッド4.5インチ。
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これにFINAの5/0サイズで1/8ozシンカーが装着されたフックをセット。
この手のフックを使うのが初めてだったんですが、これでセット方法合ってます?
スイムベイト系ワーム用にイヨケンプロが監修したフックらしいですね、期待大です。
スティーズA TWはバックラッシュしない?
いよいよ実際に投げてみます。
はじめに選んだのは1ozのOSP ハイピッチャー。
風が吹いたらスピナーベイトでしたよね。
初めて使うリールなので、何度も試投しながら丁度良いブレーキ強さを探していたのですが、ここで驚愕の事実を知ることになりました。
なんとこのリール、台風前の強風+完全な向かい風の中でも全くバックラッシュしません!!
着水時の軽いサミングのみで、何度投げても全くバックラッシュしないブレーキダイヤルはまさかの3ですよ!!
この通り、風の抵抗を受けやすいはずのスピナーベイトでも本当にバックラッシュしません。
ブレーキダイヤルを2に下げると、
これでやっとラインが若干浮く程度です。
SVスプールでもないのに、、、マグフォースZ、おそるべし!
スティーズA TWの飛距離は?
引き続き1ozのハイピッチャーを投げます。
これぐらいスプールに巻かれたラインが、
スピナーベイトのフルキャストでここまで減ります。
ハンドル回転数を数えながら巻いてみると、なんと80回転以上も巻けました。
スティーズA TW Hのハンドル1回転はカタログスペックで67cmですので、スプールにラインをパンパンに巻いていないことを加味してハンドル1回転60cmで計算したとしても、
ハンドル80回転以上×60cm=約50m
となりますでしょうか。
どうでしょう、何度も言いますが、台風直前の超強風の中で風の抵抗を受けやすいスピナーベイトを投げてみての飛距離ですよ。
凄くないですか?
お次は大本命のOSPヤマトを投げてみます。
ペンシルベイトなボディ形状なので風の影響を受けにくく、重量も28gと申し分ないため、ぶっ飛ばすため生まれてきたといっても過言ではないようなルアーです。
ブレーキダイヤルは3のまま、いざフルキャスト!
ピシュールゥゥゥゥゥ~、ガッッ!
おお!あぶねーあぶねー、ライン出切っちゃったよ!あぶねーあぶねー!
80m巻いたラインを何度かカットはしましたが、それでも確実に70m以上は巻いてあったはずのラインが全て出てしまうなんて、、、ヤマトおそるべし。
よってヤマトでの飛距離は測定不能という驚愕の結果となりました。
重ねて言いますが、この日は台風直前の暴風警報発令中ですよ。
ちなみにスプールへのライン巻き始めは、水道工事用のシールテープを巻くとラインが滑らないのでおすすめです。
他にもハドルジャックやフラッシュJシャッドやポンパドールJrを投げてみましたが、キャスト後すぐにラインがブワッと風に煽られて思うように飛ばせませんでした。
それでもハンドルは40回転(飛距離約25m)は巻けたし、ブレーキダイヤルは5でしたが全くのノーバックラッシュです。
クラッチヒッターとコンバットクランクは風の抵抗を受けにくいサイズ感のおかげか、ハンドル50~60回転(約30~35m)は軽く飛びました。
強風×向かい風×太糸(16lb)×スパイラルガイドで懸念していた飛距離が全く出ない状況も、ダイワの高い技術で作られたスティーズA TWには問題ではなかったようです。
本日の釣果
スティーズA TWがバックラッシュしなくてよく飛ぶリールだということは分かりました。
ここからは久しぶりの釣りなので、是が非でも魚を釣りたいと頑張ります。
オンショアの風なのでベイトは手前に溜まっているだろう、とスピナーベイトのショートキャストで水深のある岸際を探ってみると、
出ました!
30cmぐらいかな?小さいですが久しぶりのバスなので嬉しい1匹です。
ちょっと分かりにくいですが、岸際の沈木にスピナーベイトを絡めて引いてヒットしました。
やはり風×ストラクチャーコンタクト×スピナーベイトの組み合わせは釣れますね。
しかし後が続かず、ポイント移動です。
次は全体的にシャローなウィードエリア。
魚の活性は高いだろうとトップルアーで探ってみるとドンっ!
来ました!またまた30cmぐらいか?
実はこのポンパドールJrも購入して初めての登板だったので、強風で水面が波打ってる状態でもちゃんと泳ぐのかな~とスイムテストしていた2投目でのヒットでした。
これまた分かりにくいですが、このウィードの切れ目をバタバタと引いていたらガバっとルアーを引きずり込まれたような、トップらしいとても気持ちの良いバイトでしたよ。
この直後にもナマズっぽいバイトがあり、ノリはしませんでしたが魚に突き飛ばされたポンパドールJrが宙を舞ったのを見て、なんだか微笑ましい気持ちになりました。
可愛いルアーですね、これ。
しかし、可愛いだけではないのが信頼と実績のジャッカルが作るルアー。
ポンパドールJrは荒れた水面にも関わらずしっかりと羽で水を掴んでバタバタとアクションし、かなりゆっくりでも引けることが分かりました。
このルアー、かなり使えそうです。
しかしこの後事件が!
このフラッシュJシャッド+FINAスイムベイト用フックがとても秀逸で、写真のような水面に打ち寄せられた水草の上をフロッグのように通したり、水草の穴に落としてみたり、かなりラフに扱ってもとにかく根掛かりしません!
いや~フラッシュJシャッド凄いわ~、これはデスアダー超えたわ~、と感動しながら濃いウィードのスリットに落としてボトムでちょんちょん誘っていると、
ガツゥン(魚が食った)
バシュン(ロッドをあわせた)
ギィイヤャァァァァァァアアアアアア(魚が走ってドラグがあああああああ)
なんだこいつは!
濃く、そして深いウィードの最底でかけたため、謎の大物には一気にウィードの奥深くに潜られてしまいました。(大物がかかるなんて思ってなかったのでドラグも緩かった)
すぐにドラグを締めてなんとか引っ張り出そうと頑張りますが、アマゾンフリップのバットパワーをもってしても謎の魚+濃いウィードは微動だにしません。
ん~どうしよう、10秒ほど硬直状態が続きます。
そこで一旦ラインのテンションを抜いてやると、しばらくして魚が少し動きました。
ここだ!
思わずつま先立ちになるほどに全身を使ってロッドを天に向かって突き立て、力いっぱいにリールをゴリ巻きすると、全身にウィードを絡めながら水面に浮いてきたのはまさかの雷魚!
そしてデカイ!!
しかしここで驚いてはいられません。
せっかく浮いたこいつをとにかくウィードから引き剥がさねばと、
ダダダッダダダダダダダッ
と魚を掛けたままダッシュして、なんとかデカ雷魚をオープンエリアまで引っ張ります。
よ~し、ランディングだ!
そうして伸ばしたボガグリップが雷魚の口元に届く10cm手前でまさかの、
orz…
スナップアウトです。
くそっ、92cmのランカーシーバスの突っ込みにも耐えた信頼と実績のダイワのDスナップライトMだったのですが、大型の雷魚相手には力不足だったようです。
スナップアウトの際に雷魚がヘッドシェイクしまっくったおかげで、無事に口からワームも外れてくれました。
雷魚的にも人間的にも良かった~。
雷魚の口から外れたワームは幸運にも陸まで吹き飛んできましたので無事回収も出来ました。
この騒動で一番驚いたのが、デカ雷魚に食われても、ほとんどどこも千切れていないフラッシュJシャッドの耐久性の高さでした。
他のシャッドテール系ワームは動きを良くするためか素材が柔らかく、1匹釣ったらすぐに千切れてしまうなど耐久性に難があるものが多い中で、これは良いワームを見付けました。
根掛かりもしないし針持ちも最高。
それとフックの組み合わせが良かったのか、OSPのドライブシャッドのお家芸である、フォールでの自発的なテールの動きがこのフラッシュJシャッドでも出ることが判明しました。
これは気に入った!とその後、雷魚から無事回収したフラッシュJシャッドを投げまくりましたが、残念ながら後が続かず。
アピールが足りないのか?と私が持つ中では最大のルアー、エバーグリーンのエスフラットを一旦車に取りに戻り、遠投して広範囲を探りましたが特に異常なし。
コンバットクランクTC-60にルアーチェンジして四方八方を探ると一度、
バフゥッ!
とナマズっぽいバイトがありましたが残念ながらノラず。
ここで疲れて納竿としました。
スティーズA TWの使用感まとめ
本当に良いリールを手に入れました。
16スティーズSV TWも相当良いリールなのですが、今回の17スティーズA TWはなんというか、ガッチリ感が凄いというか、それでいて飛距離も申し分なければトラブルレス性能も高いというか。
特に感じたのはクラッチを切った時や繋いだ時の感触の素晴しさ。
ジッポライターの蓋を開け閉めした時のような、軽快なカチッと感が味わえます。
あとは感度の良さ。
ルアーに何かが触れた感触が、ラインを介してしっかりと手元(ハンドル)まで伝わってきます。
これらはフルメタルボディの恩恵なのでしょうね。
他にもボディがコンパクトなのでパーミングがしやすいとか、平型のハンドルノブが思ったよりも掴みやすくて良かったとか、ドラグ引き出し音がたまらないとか。
とにかく最高のリールです。
爆風の中でブレーキダイヤルは5以上にはしていませんが、それでバックラッシュせず、飛距離も申し分ない。
ビッグベイト(エスフラット)を投げて巻いても何の不安も感じませんでした。
これは買わない手はないでしょう。
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私のように巻き物を多用するのであればH(ハイギア)が使いやすいと思います。
後日、風のない日に改めてスティーズA TWの飛距離テストに行ってきました。
おまけにへビーバーサタイルロッドの良さ
だいぶ前にシーバスやロックフィッシュ用にと購入したアマゾンフリップでしたが、しばらく海の釣りに行っていないため部屋の片隅で眠らせていたものを、今回の釣行で1年数ヶ月ぶりに使ってみて、改めてその素晴しさに気付かされました。
この写真を見てみましょう。
これは今回の私の荷物ですが、だいぶスッキリですよね。
そう、ランディングネットを持っていかなかったんです。
最近は私の陸っぱりの1本ことダイワのブラックレーベルプラス661M/MLFBでバス釣りをすることが多いのですが、 このロッドだと40cmを超えるバスはロッドの破損が怖くて抜き上げが出来ません。
そのためランディングネットをいつも持ち歩くのですが、これがなかなか重たいし、藪漕ぎする場合なんかは引っ掛かったりして結構邪魔だったりします。
それがアマゾンフリップのように強いけど比較的軽いルアーからかなり重たいルアーまで投げられるような万能ロッドだと、陸っぱりで1本だけでも釣りが成立するし、 そこそこのサイズまで抜き上げが可能なのでランディングネットも必要としません。
※今回の雷魚はネットがあれば獲れていたんですがね。
ヘビーバーサタイルロッドで陸っぱりの釣りに挑むと、荷物が減るんですね。
長時間だったり、広い範囲をランガンで釣り歩こうと思った場合、この「荷物が減る」というのはとてつもないアドバンテージとなります。
そのことに気付かされましたので、今後はアマゾンフリップの出番が増えそうです。
おまけにシャッドテールワームの保管方法
シャッドテールワームは保管方法に気を使います。
下手に保管してテール部分に変なクセがついてしまうと、ちゃんとアクションしてくれなくなるからです。
それとこれは私の持論ですが、一度フックをセットしたワームは身切れがなくまだまだ使える状態であれば、そのまま保管したほうが良いと考えています。
フックを何度も抜き差しすると、大事な部分が脆くなるためです。
そこで考えました。
この写真をよく見ると、手前の2本は元のパッケージにフックをセットしたまま綺麗に戻してあります。
あれっ、普通はフックをしたままじゃ収まらないのでは?
種明かしです。
裏側を見ると、フックがパッケージから飛び出した状態です。
実はこれ、パッケージに一部カッターで切れ込みを入れただけなんです。
こうすることで、シャッドテールワームの形を崩すことなく、尚且つフックも装着したままで保管することが可能となりました。
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あとはこの状態でもフックが錆びないように、フラッシュJシャッドのマテリアルにソルト(塩)が含有されていないことを祈るばかりです。
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