実はここ最近、カヤックフィッシングでの釣果がすこぶる調子良いんです!
今年の冬に入って久しぶりに復帰したカヤックでのバス釣りだったのですが、やはり陸っぱりの釣りに比べると、軽く何倍もの釣果を叩き出すことができています。
これまでの無駄に長いだけの釣り人生の中で、今が一番波に乗っている状態かもしれません。
それにはもちろん、カヤックバスフィッシングに特化したタックル《ゾディアス158ML-2はカヤックフィッシングで最高のロッドだった!》や、釣りが下手な私が動かしてもちゃんと釣れるルアー《カヤックで爆釣したルアー!阿修羅925SPは陸っぱりでも釣れるルアーだった》の存在があるのですが、直近の釣りではアンカーの存在がとてつもなく釣果に影響しています。
良い例が、この日の釣行《ジャークベイト開眼!ゾディアス×阿修羅925で急に釣りが上手くなった話》で、急にジャークベイトの釣りに開眼した私はなんと、1時間で6匹のブラックバスを掛ける(4キャッチ2バラシ)ことができています。
陸っぱりの釣りでは1日頑張って1匹釣れるか釣れないか、2~3匹釣れれば大爆釣だと喜ぶ私にとって、これは十二分とも言える釣れ具合だったのですが、この日はアンカーを降ろしていませんでした。
それが後日、同じ場所、同じタックル、同じルアー、同じような気候という条件の中で、ちょっとアンカーを降ろしてみただけで、なんと1日(正確には昼過ぎから日没前)で13匹のバスを釣ることができてしまったのです。
この日の釣行《朗報!カヤックのバス釣りでアンカーを打つととてつもなく釣れることが判明》のことですね。
これには驚きが隠せませんでした。
これまでアンカーをそこまで重要視していなかった私は、いつか使わなくなるかもしれないと、仮組みのままのアンカートローリーシステムを使っていたのですが、こうなってはもう、本気のアンカートローリーシステムを組まない理由はないでしょう。
ちなみに、仮組みのアンカートローリーシステムはこれ《サウンド9.5 カヤック艤装!超簡単アンカートローリーシステムを自作》だったり、これ《カヤックバスフィッシング!アンカートロリーシステムのロープ位置について》だったりです。
そういった理由で今回は、私の愛艇サウンド9.5カヤックに、本気のアンカートローリーシステムを組んでいきたいと思います。
まず用意したもの
本気のアンカートローリーシステムを組むにあたり、新たに買い揃えたのはこれら。
まずはステンレスの滑車、nakasenのロゴがありますが、これは中村船具工業という、日本のマリン用品を取り扱う会社のものだという証です。
正式名称は滑車ではなくブロック、サイズは25、片耳一輪という形のものです。
これはロープ径5~6mmに対応し、自重は35g、破断力はなんと800kgもあります。
おそらくヨットの帆を引くロープなど、かなりの力が掛かる部分に用いるパーツなんだと予想します。
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見た目が近いものはありましたが、楽天で同じものを見付けることができませんでした。
1個税別520円しましたが、これを2個購入。
ネットで、ノーブランド品2個セット送料込500円みたいな安いものも見付けましたが、長く使う部分だろうということで、きちんとした会社のものを選んでみた次第です。
次はステンレスのリング、これは水本機械製作所のステンレス丸リンクR-4-25という商品。
税別160円とお買い得ですが、線径4mm、内径25mm、自重9gというコンパクト設計にも関わらず、参考使用荷重は50kgもあります。
カヤックで使用するアンカー程度には十分な強度ですね。
リングがコンパクトになると見た目もすっきりするし、軽いとロープが弛まずに済みます。
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これはネットでも買えるようです。
そしてウェルナットという商品。
これはカヤックの内部に手は届かないが、だからといってビス留めではなく、ちゃんとボルト&ナットでガッチリ固定したい場合に重宝する便利アイテムです。
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内部に錆びない真鍮製のナットが組み込まれていて、カヤックに開けた穴に表側から突っ込むのですが、黒い部分はゴム製で、ビスを絞めることでゴムがギュゥゥゥと押し潰されてカヤックの表裏両方から穴に密着し、防水効果を得ることができます。
詳しい使い方は「カヤック ウェルナット」でネット検索するとたくさん出てきますので、是非一度ご覧あれ。
そうするとこのウェルナットが如何にカヤックの艤装に向いたパーツかが分かると思います。
今回は適応板厚0.4~4mm、下穴径8mm、ネジ径4mmのものをチョイス。
本当はネジ径5mmのものが欲しかったのですが、そうすると必要下穴径が10mm近くなるため、できるだけカヤックに開ける穴を小さくしようとこのサイズにしました。
発売元は(株)大里というところですが、生産国や製造元、素材の記載がありません。
行ったホームセンターにはこれしかウェルナットが無かったため迷いましたが、まぁ変なものは売らないだろうと、とりあえず5本入り541円を2パック購入しておきました。
あとは適当なカラビナ、189円を2個購入。
あまり小さいものだと、アイナットの膨らんだ部分にカラビナ本体が干渉するため、
比較的大きめの、こうやってカラビナ本体とアイナットの膨らんだ部分が干渉しないものを選ぶといいでしょう。
あとは以前から所有していたアイナットが3つ。
直径5mmの伸びの少ないロープを、カヤックの全長×2倍の長さほど。
以上です。
アンカーシステムを自作
それでは艤装していきましょう。
ちなみにカヤックの艤装をする時は、このブログ《レボリューション11を艤装する為の作業台を作ってみた!》で紹介したような作業台があるとかなり捗ります。
まずはロープを張る位置決めのために、ガムテープで仮留めします。
まずはこのラインを通して、リア側もガムテープで仮止め。
この位置だと、ロープを強く張るとコックピット内をロープが通ってしまいました。
ならばと、
この位置に、ロープ通し用のアイレットを取り付けたイメージでロープを張ると、
ダメか、中間にアイレットを設置してもロープがカヤックの上面に乗り上げてしまいます。
ならばとロープを通す位置を一段下げることに。
前後の滑車のみでロープを張ったイメージで強く張ると、やっぱりカヤック上面にロープが乗り上げます。
しかし、この中間位置にアイレットを設置したつもりでロープを張ると、
うん、全くロープが乗り上げない、前後の滑車を取り付けたあとに、この中間位置にアイレットを設置して上のロープを通すと良さそうです。
フロント側ロープ位置はここ。
リア側ロープ位置はここ。
どちらも喫水線よりもアイレット位置が高いため、カヤックにウェルナット用の大きな下穴を開けても浸水のリスクは低いでしょうね、いや~良かった良かった。
ロープの位置が決まったら、滑車取り付け用のアイレットを取り付けていきます。
アイレットのビス穴位置を油性ペンで印付けし、
まずは2mmの極細キリで芯出し。
その後8mmのキリで穴を開けました。
あぅあうあ~、これまではどうにかカヤック本体に穴を開けず、色々と試行錯誤をして艤装を行ってきたのですが、とうとう開けちゃいましたよ!
しかし、艤装の自由度を上げるためには穴開けは必須。
それに、今回のアンカートローリーシステムに関しては、カヤックに穴を開けたくない気持ちよりも、アンカーを打つことでの釣果UPへの期待の気持ちの方が遥かに大きいため、これで良いんです。
両方の穴を開けたら、ダイソーで買ったヤスリでバリ取りし、
ウェルナットを突っ込んでみるとあらピッタリ!
これでカヤックに開けた穴をウェルナットのゴム素材でシーリングしつつ、ボルト&ナットの要領でアイレットを頑丈に取り付けることができました。
ただ付属のネジはスチールでしょうから、これは追々ステンレスのものに交換しましょう。
太さ4mm×長さ15mmのトラスネジがぴったりっぽいです。
唯一、アイレットとカヤック本体の設置面に出来る、ウェルナットのツバの厚み分の隙間が気にはなりましたが、これはしょうがないのでしょうね。
選べるのであれば、できるだけツバの薄いウェルナットをチョイスすると良いでしょう。
しかし、カラビナとステンレス滑車をセットしてみるとかなり良い感じに。
それっぽくなってきましたね。
とりあえず取り付いたフロント側の滑車にロープを仮結びし、
再度ロープの位置決めをします。
そうして出たリアのアイレット取り付け位置を、
ほがして、
ウェルナットを挿入して、
アイレット、カラビナ、ステンレス滑車を取り付けてロープを通せば、これでほぼ完成!
しかし、あれだけ慎重に決めたはずのロープを通す位置ですが、
フロント側が高過ぎたのか、ロープが狙った場所よりも上を通ってしまいました。
まぁ中間位置のアイレットで調整するからいいか、、、と画像のようにアイレットをガムテープで仮止めしながら良い感じの位置を探していきますが、なかなかしっくりきません。
多分アイレットがもう2~3個あれば狙いの位置にロープを通すことができるのですが、1個だとどうしても、見た目におかしくなってしまいました。
おそらく、フロント側アイレットをもう2~3cm下げて取り付ければ何も問題なかったのでしょうが、出来るだけ喫水線よりも上に取り付けたい気持ちが裏目に出てしまいました。
手持ちのアイレットも残りは1個だし、とりあえずアイレットを追加購入するまでは中間アイレットは保留するとしましょう。
トローリーシステムの完成
さあ、とりあえず完成しました。
今回は中間にアイレットを配置できなかったため、ロープがカヤックの上面を通らないように緩めに張っています。
更に、
上のロープをリングに通すことによって、
アンカーの抵抗で下のロープが引っ張られても、上のロープが一緒に引っ張られてカヤックの上に乗り上げないようにしておきました。
中間にアイレットを設置しなければ、アンカートローリーシステムが不要な場合、こうやってカラビナで簡単に取り外すことができますしね。
今回はフロント側アイレット位置が高過ぎたのと、アイレットを余分に用意していなかった点を踏まえて、60点の出来栄えだとしておきましょう。
おまけにフットブレイスビス穴の防水
前回、仮のアンカートローリーシステムを組んだ際に利用したフットブレイスの取り付けビス穴ですが、結構大きな穴が開いているにも関わらず、ビスにパッキンなどがないことに不安を覚えていました。
そこで前回はコーキングしたんですよね。
良いカヤックを沢山作っているパーセプション社さんのカヤックなのに、なぜ側面の大きな穴に対して防水対策が施されていないのか?
コックピット横の水受けの溝に打ってあるビス部には、
ちゃんとパッキン付きのビスが使ってあるというのに。
そこで今回は、
ゴムワッシャー、内径5mm×外径14mm×厚み2mmのもの(税別115円)を用意。
これがサウンド9.5のフットブレイス取り付けビスにジャストフィットなんですね~。
うん、これでフットブレイスの取り付け穴からの浸水は皆無になったでしょう。
これを片側2箇所、両サイドで計4箇所パッキンを入れてやるともう安心です。
んがっ!
この日の全ての作業が終わったあと、カヤック内部に1枚のパッキンが落ちていることに気付きます。
はて?これはどこから出てきたのかな?
と思ってそれらしき場所を探してみると、
なんと、フットブレイスの取り付けビス箇所は、外側ではなくカヤック内部側にちゃんとパッキンが入れてあったようです。
ビスを抜いた時にぽろっと落ちたのでしょうね。
失礼しました。
さすがパーセプション社さんです。
私ごときが気付く程度のことは、誰に言われるでもなく最初からしっかりと対策されていたんですね。
すいません、サウンド9.5のネジ部防水対策は、何もせずとも完璧でした。
まとめ
今回は滑車やリングなど、それぞれをちょっと拘ってみようと思い個別に購入しましたが、はっきり言ってセット売りのものを購入した方が圧倒的に安く揃います。
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こんなんですね。
あとロープを張る位置決めですが、これは絶対に2人体制で行っ方がいいです。
今回1人でやってみて、相当やり辛かったし、そのせいかやはりフロント側の位置決めを失敗しております。
いや~、奥さんに頼むべきでした。
ただ、ウェルナットの良いところは、失敗した穴でもウェルナットを突っ込んでネジさえ締めておけば、それがしっかりと穴を塞いでくれるというところ。
そのため今後新たな穴を増やしてでも、フロントのアイレット位置を下げようかとも思案中。
フロント側に穴を2ヵ所増やすのが正解か。
それとも、中間位置に2個ほどアイレットを追加し、上のロープを強制的にカヤックの側面に綺麗に這わせるのが正解か。
中間位置に2個アイレットを配置すると、こんな感じになるんでしょうね。
悩みますね~。
とりあえず追加のアイレットを注文したのですが、どうやら納期はまだまだ先とのことなので、その間にでもゆっくりと考えることにします。
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