今回は、バスアングラーの間でよく話題になる「釣りにひとつだけしかルアーを持っていけないとしたら何を選ぶ?」という問題について、正解かもしれない良いルアーを発見しましたのでご紹介したいと思います。
陸ッぱりの釣りはもちろん、ボート釣行でも持っていけるルアーは1個だけ。
もし実際にそんな縛りの中で釣りをしないといけない状況に陥った場合、皆さんはどんなルアーを選びますでしょうか。
ナンバーワンはスピナーベイト
まず頭に思い浮かぶのはスピナーベイトでしょうか。
よく釣れますしね。
なんならシーバスも釣れてしまいます。
表層からボトムまで全層を引けて、デッドリトリーブでも早巻きでもしっかり泳いでくれる。
フォールで食わせることもでき、横の釣りも縦の釣りも対応。
更に、そのアピール力はトップクラス。
良いですね~。
そしてルアー1個縛りに選ばれる最大の要因として、「根掛かりしない」ことが挙げられるかと思います。
そういった理由からオープンエリアはもちろん、そこそこゴチャゴチャしたストラクチャーの中や生い茂ったウィードの中でも巻けるルアーなので、そりゃ釣れますね。
そんな何でもできてよく釣れるスピナーベイトでも、ちょっと苦手な部分もあります。
スピナーベイトが苦手なシチュエーション
アピールが強く、広範囲のバスに自身の存在を知らせることができるスピナーベイトですが、そのアピール力の強さゆえ「スレた魚に嫌われる」場面があります。
あと、フルレンジを引くとはできても「ボトムステイ」や「ゆっくりとしたズル引き」はさすがに苦手ですよね。
活性が高くバスに食い気がある場面ではスピナーベイトはかなり有効なのですが、例えば「活性が低くバスが動くルアーについていけない」場面や「ボトムばっかりを意識している」場面、「食い気が低くてアピールが強いルアーを嫌う」場面などは別のルアーを選択する方が賢明でしょう。
そういった場合は、やはりワームの出番となりますかね。
しかしワームはその素材が脆く、どうしてもルアー1個だけ縛りの状況では頼りないです。
ワーム1個だと1匹釣った時点で即釣りが終了、なんてことになる可能性が高いのです。
ドラゴンルアー e-mo 5.5g
しかし、世の中には素晴しいルアーがあるんですね!
ふと立ち寄った釣具屋で見付けたDORAGON LURESというメーカー?の900円のルアー。
その名もイーモ。
これはゲーリーヤマモトのワームと同じ棚に陳列されていましたが、それもそのはずゲーリーのイモグラブを模したハードルアーでした。
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パッケージには「タダ巻きを基本にリフト&フォールやズル引きなど」の記載があります。
、、、。
えっ!ハードルアーでズル引き!?
そうなんです、このルアーはフックポイントが上向き固定、まるでジグヘッドリグにセットしたワームのような形なので、ボトムをズル引くことができるのです。
それにイモグラブをイミテートしてあるので、ボトムステイ(放置)でのバイトにも期待が高まります。
画像上がラインアイですが、腹側にはトレブルフックを追加するためのアイもあります。
フックは信頼と実績のガマカツ製のようですね。
ドラゴンルアー 秋林 義継
自然とデザインとの調和
理論と実釣に基づいた創意工夫
ハンドメイドでしか表現できない、こだわりの技引用元:ドラゴンルアー公式HP
しかしなぜでしょう、ホームページにe-moの紹介ページはありませんでした。
e-mo(イーモ) インプレ
それではイーモのファーストインプレッションです。
ロッド:アブガルシア ソルティースタイル STBC-792LT-KR
リール:タトゥーラSV TW XH-SLPW
ライン:シーガー フロロハンター 6lb
今回使用のタックルインプレッションは後日改めて書きますが、陸ッぱりのバス釣りなのに、ソルトのライトルアー(ベイトフィネス)ロッドで挑みました。
まずはその飛距離から。
よくしなりルアーウェイトを乗せやすいロッドに、初速がつきやすいΦ33mmスプールのリール、そしてベイトリールに巻くには細過ぎるしなやかさに定評があるフロロライン。
これは飛ばないわけがありません。
空中での空気抵抗が少ないであろうボディ形状のイーモは、5.5gと軽量なルアーにも関わらず軽くキャストして約30mは飛びます。
ベイトフィネスタックルが前提となりますが、これは実釣において十分な飛距離でしょう。
巻いてみると、2ブレードのスピナーベイトほどは強くないであろうブレードのキラキラとした回転が、なんともバスの興味を惹きそうです。
そしてこれ、良い意味で泳ぎが不安定ですね。
ちょっとしたリトリーブスピードの変化程度で簡単にスイミングバランスを崩し、ヒラヒラっと左右に不規則に泳ぎます。
そう、千鳥るんです。
千鳥りがバス釣りに効果的なのは皆さんご存知の通り、魚の捕食スイッチをONにします。
これは活性が低いバスに効きそうですね。
その絶妙なボディバランスの甲斐もあり、リフト&フォールを入れるとフォールではブレードを回転させながらスゥーっと落ちていき、リフトでは左右に千鳥りながらダートしてくれるという、なんとも魅力的なアクションをしてくれます。
5.5gですが比較的フォールは早く、水深が深くなければ底をとるのも苦ではありません。
そしてフォール姿勢が綺麗。
若干頭を下がりではありますがほぼ水平フォールで、その間常にブレードは回転し続けます。
そしてマジで根掛からない。
今回、ウィードの濃いシャローエリアでのタダ巻き、ハードボトムでのズル引きなど軽く100投以上はしましたが、その中で一度の根掛かりもありませんでした。
何度かボトムでの放置も行いましたが、それでも根掛かりはなし。
これならば、ボトムを意識しているが活性は高くないバスを釣ることもできそうです。
早巻きすると簡単に水面を割って出てきてしまいましたが、それでも水面でブレードをキラキラさせながら左右に千鳥りまくる動きでしたので、それはそれで釣れそうに感じました。
あとはラインがフックに絡みませんでしたね、ただの一度も。
ルアー1個だけならe-moもアリ!
残念ながら今回の試し投げ中に魚を獲ることはできませんでしたが、このルアーに「スピナーベイトにも似た幅広い使い道」を感じることができました。
冒頭で「ルアー1個だけなら何を選ぶ?」の問いかけをしましたが、このイーモであれば十分にその問いの答えに成り得ます。
大分類では小粒なスピンテールルアーでしょうから、例えばジャッカルのデラクーのように大小問わず多くのバスをタダ巻きで釣る要素を持っていると思われます。
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タックルバランス次第では今回のようにそこそこの遠投も効きますしね。
そしてスピナーベイト同様オールレンジ対応であり、加えてワームのようなボトムのズル引きやボトム放置もいけてしまいます。
陸ッぱりの釣りではこうったルアーはかなり重宝しますよね、オールマイティーに使えます。
ボートの釣りでも根掛かりしない&ラインがフックに絡まない性能を活かし、岸際ギリギリをテンポよく撃っていくのに使いやすいかもしれません。
よく飛び、根掛かりせず、オールレンジを引けて、魅力的なアクションを起こす。
ワームのような使い方もできますし、「釣れる要素は全て兼ね備えている」といっても過言ではないでしょう。
もしバス釣りでルアーを1個しか持っていけない状況があったとしたら、イーモひとつを握りしめて行くのもいいかもしれませんよ。
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